http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20120913、http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20120921
「今金町 美利河遺跡1・2砂金採掘跡」に関する件の続き・・・
読み進めていくと、p.36からの 史料9 北海道金田地方報文 H・S・マンロー 明治八(1875)年 によれば
“ブレークは利別(登志別)の調査時にカリフォルニアで中国人(支那人)の使うクレイドル(クラツドル)を使ってみたが、それほど効果があるようには感じられなかった。日本式の採金法では同じ場所から若干量の砂金を得たという。
一方、マンローは日本式の採金法(ムシロないしは藁ネコ・・・と思われる)とロングトムを比較した。カリフォルニアではスルースボックス(樋、スロイス)の方が便利だったのでロングトムは廃れた。ロングトムは短いスルースボックスなので細かい砂金を流出させずに回収するのが困難であるが、クレイドルよりは遥かに優れていた。
しかし、日本式の採金法と比較すると最良のものと考える、そうであるのに、(利別では)砂金が少なく細かいのでロングトムを使うのに適当では無く、日本式の採金法が最適であると結論する。”
・・・どっちなんじゃ〜 と言いたくなる文章だが、要約するとこんな感じかと思う。
“クラツドル”はおそらく“クレイドル”のことだろう。クレイドルまたはロッカー http://www.geocities.jp/placergoldkobe/nomura_do-gu2.html
後志利別川流域の砂金は現在採集される砂金を見ても、道内他産地の砂金と比べてかなり細かい部類と思われる*1。 ブレークがクレイドルを試用したのが他の産金地であったら、もしかしたら日本でもクレイドルが普及することがあったかもしれない*2。
一つ気になるのは、カリフォルニアでクレイドルを使っていたのが中国人だということ・・・東アジアに分布する簸箕・ハムジの形*3 http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20120317、 http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20120318 や、台湾・九份で見たクレイドルを考えるとあの辺りが起源の道具・・・というのはあり得なくはない?(証拠も何も無いので妄想だけどね)
スルースボックスは今時の1m前後の短いものでなく、数mのものをつなぎ合わせてつかう・・・スルースボックスまたは樋 http://www.geocities.jp/placergoldkobe/nomura_do-gu3.html
ロングトムはどんな説明をしたものやら・・・?
ロングトム http://www.geocities.co.jp/Outdoors-Mountain/2932/LongTom.htm
関連
http://agch.cside.ne.jp/members/yezogeology/chapter2/chap2b.html