鉄穴流しと芝金採掘

鉄穴流しと芝金採掘に類似性はあったのか?

新年早々 湯之奥金山にやってきた。おー、体験砂金採りは賑わってるなあ。でも、今日のお目当ては蔵書の『たたら吹製鉄の成立と展開』(角田徳幸)。芝金採掘技術の元を鉄穴流しに求める文献が多い(ような気がする)が、本当にそうなのか? 確かに最終的には樋がけをするのは同じようではあるが・・・
さて、読んでみた限りでは鉄穴流しは規模的に芝金採掘遺構より10〜100倍ほど大きいようだ。 これは砂と砂鉄を分離するために数100m〜数kmの水路を要するためのようだ。更にその水路も、途中に設けられた数ヶ所の砂鉄を溜める“池”で区分が成されるようで、佐渡・西三川や北海道・美利河の砂金採掘ではそのような池が使われた描写や発掘調査図面を見たことがあるけど、それ以外ではあまり見かけないような気がする・・・(あ、中頓別にはあったかな) とにかく現状では、鉄穴流しと(河岸段丘の)芝金採掘はあまり似ているようには思えない。
上記書籍は鉄穴流しに関してはほとんどページが割かれていないので、別の本も読んでみたいなあ。