史実?物語?東丹沢の砂金

「丹沢宮ヶ瀬・長者屋敷」
http://toki.moo.jp/gaten/401-450/gate443/gate443.html

丹沢三峰から宮ヶ瀬へ下る途中の御殿の森南麓中津川のほとりに「長者屋敷」という所があり、キャンプ場になっています。そこには隠れ里伝説があって、それにともなう地名説話も残っています。
頃は南北朝時代、いまの神奈川県山北町にあった河村城にたてこもった南朝方の新田義興は、足利尊氏の執拗な攻撃にたえられず落城。のち再起をはかりますが、多摩川の矢口の渡しで謀殺されます。
その家臣に矢口信吉という武士がいました。信吉は主君を失ってから、わずかな郎党を率いて丹沢山中・宮ヶ瀬の奥地に逃れていきました。そしてここに館を築き隠棲の地とし入道、矢口入道信吉と名のっていました。
一族は狩猟をし、魚をとり、また川から砂金を取っては九十九頭もの白い牛を連れて、煤ヶ谷を通って山越えしひそかに鎌倉と交易して富を蓄え、矢口長者と呼ばれる生活を送っていました。

この辺り。

大きな地図で見る
周辺には金沢とか金山沢の地名もあるね。
こうしてみると、神奈川にも史実か物語かは判別できないけど産金にまつわる話はいくつも残っているのだなあ。