切り流しと淘金溝の関係は?

柴金採掘の手法を現在残っている文献から探すとしたら北海道の和寒周辺で行われていた「切り流し」だろうか? 段丘上に水を引き流し、石を抜き、軽い土砂を流し、濃縮された重鉱物を更に樋やネコにかけて砂金を回収する。

「切り流し」が砂金掘り師の間で一般的に通用した手法名かどうかはもう分からないだろう。飛騨の市町村誌には「せり流し」という言葉も出てくるがこれは柴金採掘だけを指すのではなく、川での砂金掘りを含めた総称に思える。

さて他に柴金採掘の手法を示す用語があるかどうか探してみると・・・

https://www.jstage.jst.go.jp/article/shigentosozai1885/56/661/56_661_245/_pdf

「時局下に於ける砂金鑛業の價値に就て」(西尾次郎)

f:id:garimpo:20200710005309j:plain

ふーん、「淘金溝」かあ。朝鮮半島での手法ということもあって手法名は日本で使った感じではないが、手法としては柴金採掘の手法と思える。

 

ついでに「淘金床」・・・これはなんだろう?川にスルースボックスを仕掛けられない場合の代替手法なんだろうか?それとも昭和15年頃の朝鮮半島ではスルースボックスの使用が一般的でなくて、こういった方法が用いられていたのだろうか?