第2回中央構造線砂白金の旅 1日目

1日目、まずは中央構造線博物館 http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/ へ。

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残念ながら学芸員さん、今日の講演会の準備があるのか不在・・・

午後から、中央構造線博物館の開館20周年記念講演の第一回「鹿塩温泉の水と塩はどこから来たのか?」(独立行政法人 産業技術総合研究所地質情報研究部門、深部流体研究グループ長 風早康平) 内容は・・・
http://blog.goo.ne.jp/akimtl1984/e/b48412df87027942ccc49fda4be5cb87 ここが一番纏まっているかな?

一般に温泉というと火山を思い浮かべるが、この地域に火山はない。非火山性の温泉としては、古い天水や海水が地温によって暖められた温泉水が多数存在するが、鹿塩温泉は天水起源ではなく、これらとも違う。もう一つの種類は有馬温泉を典型例として、非火山性で天水起源ではなく、塩分濃度が高く、断層や構造線に沿って湧出するもので、鹿塩温泉もこの仲間なのだそうだ。そして、その水はどこから来たのかというと、フィリピン海プレートマントル内に沈み込んだときに放出された水で、マグマと同じ起源ではあるけれども、低温のためマグマになれなかったもので、「スラブ起源水」または「スラブ水」というのだそうだ。また、有馬温泉型といっても、高温の有馬温泉と冷泉の鹿塩温泉とは水温のほか水質、成分も違うが、それは鹿塩温泉水の方は長期間、地殻の内部に滞留しているために温度が低下したのではないかとのことだった。

せっかくの機会なので、スラブ水起源の金属鉱床の例があるか質問してみた。
Liも80mg/Lで含有量は日本一(?)高いのだそうで。

岩塩探鉱坑道跡やら中央構造線露頭を見学した後、小渋温泉赤石荘 http://www.akaishisou.com/akaisi.htm へ。

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露天風呂からは左手に鳶ケ巣の蛇紋岩崩壊地 http://www.cbr.mlit.go.jp/tenjyo/think/heritage/pdf/009.pdf 、正面に中央構造線断層谷、その右手に大西山山腹崩壊地が眺められる。

その後、蛇紋岩から分離した砂白金が無いかな〜と小渋川でパンニングするが、0.3mm位の石喰い砂金が一粒見つかったのみ。これは厳しい・・・