「金山水車跡(宮内鉱山轟製錬所跡)」発掘調査現地説明会

http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20141121 11/22に、赤石(あけし)鉱山の鉱石を製錬したという宮内鉱山轟製錬所の現地説明会があったそうで・・・ 福岡・熊本あたりだったら行っていたかも?

S町さんは行かれたようで・・・
http://kusanebiki.exblog.jp/23778372/

 この精錬所は、現地説明会資料によると明治末期から昭和初期まで操業していたようである。約8キロ離れた明石鉱山から鉱石を運び、金を採取していた。今回の調査は残念ながら、地域高規格道路建設の建設のための発掘調査なので、鉱業所の中心部からは外れた部分での発掘調査ではあったが、後世に残された鉱業所の図面にはない水車跡や、図面に記載された施設の関連遺構が多数検出された。
 図面によると貯鉱場、砕鉱所、第一搗鉱所、第二搗鉱所、沈殿槽、後年には青化精錬所も建設されたようである。

発掘調査では、当然ながら砕鉱所や搗鉱所などの堆積層を比重選考法(パンニングなど)により、採取を試みていないようである。比重選考法を用いると、恐らく当時の鉱石粒(自然金粒の付着した)やアマルガム、水銀などが検出される可能性がある。惜しいところである。

さすがに説明会にゴールドパン持参で参加・・・とはいかなかったでしょうが。

川の写真を見ると、ここも溶結凝灰岩か何かの堅そ〜な盤だなあ。泥岩とか粘板岩系の柔らかい盤に慣れている身としてはこういう場所での砂金掘りはちょっと苦手。

現地周辺地図 http://www.jomon-no-mori.jp/kmai_public2/index.php?app=map&mode=edit&iseki_data_id=12220

http://www.jomon-no-mori.jp/happyo.html

2 遺跡の特徴
  南九州市知覧町塩屋にある赤石鉱山の金(銀)鉱石を製錬するため,鉱山から約8km離れた麓川河畔に設置された宮内鉱山轟製錬所(『知覧郷土史』より)の遺跡(遺跡群)である。
  金精錬に利用した水車跡が,発掘調査で確認されたのは本県初である。
  また,個人経営の金山で,このような本格的な製錬所は例がなく,貴重な産業遺産である。

3 検出された主な遺構
  製錬所を構成する導水路,水車坑,自然の甌穴(ポットホール)を利用した排水施設,石垣,建物跡,道路等

4 遺跡の価値
  本遺跡は,明治末期から昭和初期にかけて稼働した鉱山関係の精錬所跡であり,自然地形(岩盤や河川)を巧みに利用し,古来の伝統技術である石材加工と水車動力を工夫・活用した施設群である。
  各遺跡の残存状況が極めて良好で,他に類を見ない貴重な近代の産業遺産と考えられる。