アマルガム? 金水銀鉱 水銀の起源

新鉱物“金水銀鉱”Au6Hg5
これ、水銀が天然由来でなければ新鉱物として認定されなかったはずで・・・
http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/labs/mdcl/lab/denken/wordpress/?page_id=2590

誰しもが思いつくひとつの疑念がある。昔にアマルガム回収法で金を回収した際の残り物という可能性。ただ模式地には上流に金鉱山は無く砂金の産出もこれまで知られていなかった。一部の場所で凸凹岩の隙間にたまった少量の砂鉱からほんのわずかに砂金が見つかるのみである。少量の砂鉱しかなく,微々たる量しか砂金が産出しない川でアマルガム回収法は普通はやらない。これは砂金を含む砂鉱がある程度まとまって存在する場所でやる方法である。その場所ではもっと大きな地域としてみても記録はない。その一方で,場所はやや離れているが同じ地質帯の露頭から金と水銀を含む石英脈を発見している。こういった状況でこのたびの新鉱物は天然物であると判断した。

「水銀を含む砂金」が人工物か天然物かという問題はつきまとうので,産地の地質や歴史は重要な判断基準となるだろう[6]。

今回、金水銀鉱が新鉱物として認められたということは、“水銀の起源が含金・水銀石英脈だと認められた”ということなのだろう。
詳しい産地に関しては検索すると地図付で出てくるが、確かにこの地域は東側の吉野川流域のように著名な砂金産地ではないなあ。 ただ、水銀に関しては大量の蛍光灯が捨てられているのを見たことがあるので、アマルガム法で砂金を回収していなくてもこういった産廃などを起源とする水銀が意外と多く存在しているのではないかという疑念は以前からある。
人工鉱物も好きな身としてはなんとも悩ましい新鉱物だなあ。



こちらのページも以前紹介したときより大幅に追記されている。
http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/labs/mdcl/lab/denken/wordpress/?page_id=2551
面白いことが書かれているので後日もう一度ネタにさせてもらおう。