アイヌは砂金を掘ったのか3 「セーリス日本渡航記」

http://d.hatena.ne.jp/garimpo/20120223 その2
地元の図書館経由で借りてきた、県立図書館所蔵の「新異国叢書6 セーリス日本渡航記 ヴィルマン日本滞在記」
該当部分はp.284-249の“付記 二度蝦夷に行ったことのある一日本人が江戸の町で伝えた同地に関する情報”で、

住民は白色で強健であるが、全身多毛で尾長猿のようである。彼らの武器は弓と毒をつけた矢である。
その最南部にいる者は度量を解するが、内地へ三十日ほど行った所の者はこれを知らない。
彼らは銀及び砂金を多く有し、それで日本人から米、その他の物を買う。

以前に「(砂金を持っているのは)アイヌでは無くて蝦夷在住の日本人(商人など)かもしれない」という指摘があったので、今回元の文献にあたってみたのだけど、どうやら砂金を持っていたのはアイヌということで正しいようだ。
セーリスがこの話の聞き取りをしたのが1613年の9月頃と考えられる。少なくともこの頃には一部のアイヌは交易のために砂金の採取をしていたのだろう。
度量を解さない奥地のアイヌは交易もしないから砂金採取はしない・・・ってことでいいかなあ? 当時の内地へ30日というのがどの辺りに相当するのか分からないけど。

セーリス(John Saris)に関しては
http://en.wikipedia.org/wiki/John_Saris
http://kotobank.jp/word/%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9

関連
http://www.shizuoka-cvb.or.jp/oogosho400/study/05_12.htm